「パチンコ屋さんでは、お金が増えることがあるんだって!」
「じゃあ、お店の人が勝った人にお金を渡すの?」
実は、パチンコ屋さんでは、そのように直接お金を渡す仕組みにはなっていません。
パチンコでは、景品を渡すお店、景品を買い取るお店、景品を仕入れて販売する問屋さんという3つの事業者が関わっています。
この仕組みを「三店方式(さんてんほうしき)」と呼びます。
なぜわざわざ3つに分かれているのでしょうか?
三店方式とは?3つの事業者を紹介
① パチンコ屋さん
お客さんが玉やメダルなどで遊ぶお店です。
遊んで得た玉などは、お菓子や日用品、特別な景品に交換できます。
買い取りの対象になる特別な景品は「特殊景品」と呼ばれています。
② 景品買取所
お客さんが持ってきた特殊景品を買い取るところです。
パチンコ屋さんとは別の事業者が、品物を買い取る仕組みになっています。
③ 景品問屋さん
問屋さんとは、お店などに商品を販売する会社のことです。
景品買取所から特殊景品を仕入れ、パチンコ屋さんに販売する役割があります。
三店方式を図のように説明すると?
景品の流れを順番に並べると、次のようになります。
- お客さんがパチンコ屋さんで遊ぶ。
- 増えた玉などを特殊景品に交換する。
- お客さんが特殊景品を景品買取所へ持っていく。
- 景品買取所が特殊景品を買い取る。
- 景品買取所は問屋さんに景品を販売する。
- 問屋さんがパチンコ屋さんに景品を販売する。
パチンコ屋さん → お客さん → 景品買取所 → 景品問屋 → パチンコ屋さん
こうして特殊景品が循環しています。
※ここでは理解しやすいように代表的な仕組みを説明しています。
どうしてパチンコ屋さんで直接お金を渡さないの?
日本には「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」という法律があります。
名前が長いので「風営法(ふうえいほう)」と呼ばれることがあります。
この法律の第23条では、パチンコ屋さんに対して、次のようなことを禁止しています。
- お客さんに現金などを景品として渡すこと。
- 自分のお店がお客さんに渡した景品を買い取ること。
そのため、パチンコ店とは別の第三者が特殊景品を買い取る仕組みが使われています。
別のお店が買い取るなら、何でもいいの?
いいえ。別のお店という名前にするだけではいけません。
政府は2017年の国会答弁で、景品を買い取る第三者がパチンコ店と実質的に同じ経営だと認められる場合、法律違反になることがあると説明しています。
つまり、名前だけでなく、実際にどのように経営されているかが重要なのです。
ぼくがパチンコ屋さん、友達が景品買取所ならいいの?
ここで、こんなことを考える小学生がいるかもしれません。
「ぼくがパチンコ屋さんを開く!」
「友達に隣で景品を買い取ってもらえばいいじゃん!」
「これなら2人とも店長だから大丈夫でしょ?」
ところが、そう簡単ではありません。
友達が本当に独立して事業を行っているのか、実際には自分が両方を経営しているのかなどによって、法律上の判断が変わる可能性があります。
友達にお願いしただけで、自動的に合法になるわけではありません。
家族に経営してもらうなら大丈夫?
家族の場合も、同じように実際の経営関係が重要になります。
例えば、看板は別でも、実際には同じ人が両方を支配しているなら、法律上の問題が起こる可能性があります。
「会社の名前を分けるだけでよい」という考え方は正しくありません。
小学生が気になる三店方式Q&A
Q1. 景品買取所はパチンコ屋さんなの?
法律上は別の事業者として扱われる仕組みです。実際に独立しているかが重要になります。
Q2. 景品買取所はお金をどこから用意するの?
事業として景品を買い取り、それを問屋さんへ販売します。資金を用意して商売をする点は、ほかの買い取り業と似ています。
Q3. 景品問屋さんは何をするの?
景品を仕入れてパチンコ屋さんに販売します。商品の流れをつなぐ役割です。
Q4. 景品買取所ももうかるの?
商売なので利益を得ることを目的としています。ただし、必ずもうかるという意味ではありません。
Q5. 景品はお菓子だけなの?
お菓子や日用品などの一般景品と、買い取りの対象になる特殊景品があります。
Q6. 玉をそのまま景品買取所に持っていけばいいの?
いいえ。パチンコ店の玉やメダルを勝手に店の外へ持ち出すことはできません。お店で景品に交換します。
Q7. 景品は何円で買い取ってもらえるの?
景品の種類や買い取り条件によって異なります。すべての景品が同じ値段ではありません。
Q8. 景品買取所とパチンコ屋さんが同じ建物なら違反なの?
建物の場所だけで合法・違法が決まるわけではありません。実際の事業者の関係や営業の状況などを確認する必要があります。
Q9. 友達に休憩室や別のお店を作ってもらえば三店方式になる?
いいえ。休憩室や喫茶店を増やすだけでは三店方式にはなりません。景品の交換・買い取り・流通という別々の役割が必要です。
Q10. ゲームセンターでも三店方式は使えるの?
ゲームセンターはパチンコ店と法律上の営業区分が異なります。パチンコの三店方式をそのまま使って、ゲームの結果を現金化してよいわけではありません。
Q11. 三店方式は法律に名前が書いてあるの?
「三店方式」という名前の制度が法律で一括して認められているわけではありません。景品提供の規制や第三者による買い取りについての法的な扱いが関係しています。
Q12. パチンコ屋さんの店長になりたい場合は?
大人になってから、必要な許可や営業のルールを守る必要があります。詳しくはパチンコ屋さんの経営の仕組みで説明します。
まとめ|三店方式は「3つのお店に分ければ何でもOK」ではない
パチンコの三店方式は、パチンコ店・景品買取所・景品問屋という3つの事業者が関係する仕組みです。
しかし、友達や家族にお願いして名前だけ分ければよい、というものではありません。
法律では、お店の名前だけでなく、実際の経営の仕組みが重要になるのです。


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