スマートフォンで写真を撮るときの「カシャッ!」という音。
日本では当たり前のように聞こえますが、海外ではシャッター音を消せるスマートフォンもあります。
そんな日本のシャッター音が、2026年11月、Xで外国人の間でも話題になっていました。
日本の治安についての議論から、「なぜ日本のスマホは撮影すると音が鳴るのか?」という疑問につながったようです。
言われてみれば、私たちにとって当たり前のことも、海外の人から見れば不思議なのかもしれません。
そこで今回は、法律、通信会社の説明、海外ユーザーの声を調べてみました。
結論:シャッター音の主な目的は盗撮防止。でも法律で義務付けられているわけではない
最初に答えを紹介します。
日本のスマホでシャッター音が鳴る主な理由は、盗撮を抑止するためです。
ただし、ここには意外な事実があります。
日本には、すべてのスマートフォンでシャッター音を鳴らすよう義務付ける法律はありません。
通信会社やメーカーが、盗撮防止のために自主的に採用してきた仕様なのです。
つまり「日本の法律でシャッター音が強制されている」という説明は、正確ではありません。
シャッター音はいつから始まったの?
現在のスマホより前、カメラ付き携帯電話が登場した頃から、日本では撮影音を鳴らす仕組みがありました。
2000年に発売されたシャープ製の「J-SH04」でも、シャッター音を利用者が消せない仕様が採用されていました。
当時、携帯電話にカメラが付くことは大きな進歩でした。
ところが、小さな携帯電話で人に気づかれず写真を撮れることから、盗撮への懸念も生まれました。
そこで、撮影したことを周囲に知らせる方法として、シャッター音が採用されてきたのです。
便利な機能が増えると、それに合わせて対策も必要になるということですね。
日本の通信会社4社は何と説明している?
ITmedia Mobileは、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルに、シャッター音が鳴る理由を取材しています。
回答を簡単に整理すると、次のようになります。
| 通信会社 | 説明の要点 |
|---|---|
| NTTドコモ | 盗撮抑止が目的 |
| KDDI | メーカーと協議して盗撮防止の仕様を採用 |
| ソフトバンク | 盗撮防止を目的とする自主規制 |
| 楽天モバイル | 迷惑行為の防止とプライバシー保護 |
各社の説明に共通しているのは、盗撮防止やプライバシー保護を目的としている点です。
ただし、実際の仕様はメーカーや機種によって異なります。
日本国内で販売されるスマホが、すべて同じ動作をするわけではありません。
法律で決まっていないのに、なぜ音が消せないの?
ここが今回、私が特に面白いと感じた部分です。
法律で決まっているわけではないのに、多くの人がシャッター音を消せないスマホを使っています。
その理由の一つは、通信会社やメーカーが盗撮防止を目的とした仕様を長年採用してきたことです。
もちろん、盗撮そのものを取り締まる法律は存在します。
しかし、盗撮を禁止する法律があることと、すべてのスマホにシャッター音を義務付けることは別の話です。
なお、通信会社を通さずに販売される一部のSIMフリースマホでは、撮影音を消せる機種もあります。
iPhoneでも海外なら音が消えるの?
Appleの公式サポートには、iPhoneのシャッター音を消す方法が紹介されています。
ただし、一部の国や地域ではシャッター音を消音できないとも説明されています。
つまり、国や地域によって動作が異なることがあるのです。
出典:Apple公式・iPhoneのシャッター音を調整する方法
海外の掲示板Redditでも、この点について疑問が投稿されています。
2024年には、日本でiPhone 15 Proを購入した人が、イギリスに戻ったときにシャッター音が消えるのか質問していました。
投稿者はその後、イギリスに戻るとシャッター音が鳴らなくなったと報告しています。
一方、2026年10月の別の投稿では、日本仕様の中古iPhone 13をオーストラリアで使っている人が、シャッター音を消せず困っていると相談していました。
これらは一般ユーザーの体験談です。
機種、OS、通信環境などで結果が異なる可能性があるため、海外に行けば必ず音が消えるとは断定できません。
日本人もシャッター音を消したいと思っている?
ITmedia Mobileが実施した読者アンケートでは、次の結果が報告されています。
| 質問内容 | 回答割合 |
|---|---|
| シャッター音は不要 | 75% |
| 音をオフにする設定が欲しい | 90% |
ただし、これはITmedia Mobileの読者を対象としたアンケートです。
日本人全体の75%や90%がそう考えていると断定することはできません。
それでも、シャッター音の見直しを求める声があることは分かります。
出典:ITmedia Mobile・シャッター音の読者アンケート
シャッター音があれば盗撮は完全に防げる?
残念ながら、シャッター音だけで盗撮を完全に防ぐことはできません。
撮影方法や機器はさまざまで、音だけでは防ぎきれない場合があります。
一方、音が鳴ることで、周囲の人が撮影に気づきやすくなる場面も考えられます。
つまり、シャッター音には盗撮を抑止するという目的がありますが、その効果だけで問題が解決するわけではありません。
撮影する側が相手のプライバシーを尊重することも大切です。
日本は安全な国なのに、なぜ盗撮防止の仕組みが必要?
今回の話題は、海外で日本の治安が注目されたこととも関係しています。
日本は安全だと言われることがありますが、犯罪がまったくない国ではありません。
実際、盗撮や痴漢などの犯罪も発生しています。
日本の治安について、警察庁の統計や海外の評価を調べた記事も作成しました。
関連記事:【中学生でもわかる】日本は本当に安全な国?犯罪は少ないのか、2025年の統計で調べてみた
また、日本の電車には痴漢対策として女性専用車両が導入されています。
こちらも外国人が不思議に思っている日本の制度の一つです。
関連記事:【中学生でもわかる】なぜ日本の電車には女性専用車両がある?外国人の疑問と導入理由
まとめ:日本の当たり前は、海外では当たり前ではなかった
日本のスマホでシャッター音が鳴る主な理由は、盗撮防止です。
しかし、すべてのスマホにシャッター音を義務付ける法律があるわけではありません。
通信会社やメーカーによる自主的な取り組みが長年続いてきたのです。
海外の人が疑問に思っていることを調べると、日本人が普段あまり意識していない仕組みの理由も見えてきます。
シャッター音を残すべきなのか。それとも、利用者が音のオン・オフを選べるようにするべきなのか。
どちらにも考えるべき点があります。
私自身、今回調べるまで、法律と自主的なルールの違いを深く考えたことはありませんでした。
当たり前のことでも、「なぜ?」と聞かれて初めて気づくことがある。
そんな発見があったニュースでした。
参考資料
※2026年11月4日時点の情報をもとに作成。Redditの投稿は利用者個人の体験談であり、メーカーが保証した動作ではありません。


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