小学校3〜4年の頃の話です。
少し前の自分とは、違う時間でした。
—
社会の授業の中だったと思う。
目的の説明があって、
「行きたい人だけ」と言われて、じゃんけん大会が始まる。
勝った人だけ、先生と
土曜の授業の後か、日曜日に出かけられる。
たしか4人くらいだった。
男2人、女2人の組み合わせが、毎回多かった気がする。
自分は2年間で、1回だけ勝ち抜いた。
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土曜の授業後だったのか、日曜日だったのかは覚えていない。
学校に行って、
どこかに集まってから、
担任の先生の車に乗る。
担任の先生は、普段は少しゆるい雰囲気だったけど、
こういう時はしっかりしている人だった。
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着いた場所は、古いトンネルだったと思う。
今思うと、トンネルというより、
自分にとってはドラクエの洞窟みたいな場所だったのかもしれない。
アーチ状の、茶色いレンガ作りのような、
とても長いトンネルだった気がする。
出口もかなり先にあるように感じた。
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何かを調べるような、
社会の授業の延長みたいな感じだった気もする。
でも、はっきりとは覚えていない。
—
トンネルの中に入ると、先生が懐中電灯を持っていた。
僕たちは先生の後ろに隠れるように、ついていった。
誰も前に行きたがらなかった。
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懐中電灯で上を照らすと、
コウモリがめちゃくちゃいた。
本当に、めちゃくちゃいた。
—
たぶん人生で初めて、
コウモリを自分の目で見た瞬間だったと思う。
アニメで見たことがあるくらいで、
怪物くんのドラキュラのまわりにいたイメージだった。
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少し怖いけど、楽しかった。
それだけは、はっきり覚えている。
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洞窟を出たあとのことは、あまり覚えていない。
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帰りに、喫茶店に寄ろうかと、
みんなに聞いてくれたと思う。
これは、前に別の子が連れて行ってもらった話を聞いていたから、
「自分たちも連れて行ってもらえるんだ」と、すごく嬉しかった。
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昔ながらの、個人でやっているような店だったと思う。
何を食べたかは覚えていない。
クリームソーダを飲んだか、
ハンバーグを食べたか、
そのくらいだった気がする。
先生が、全部ごちそうしてくれた。
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当時も「ありがとうございました」と言ったと思うけど、
ここでも改めて言っておきたい。
ごちそうさまでした。
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でも、連れて行ってもらえたことが、嬉しかった。
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1時間くらいはいたと思う。
その日の振り返りのような話をして、
次の授業で発表することを、たぶん話していた。
4人で順番を決めて、
感想を言うような流れだったと思う。
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人前で話すのは、正直すごく嫌だった。
それでも、その時間はすごく楽しかった。
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そのあと、順番に家の近くまで送ってもらったと思う。
喫茶店から近い順だった気がする。
自分は徒歩で一番遠い地区だったから、
たぶん最後だったのかもしれない。
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僕の家の近くには、大きい公民館があって、
田んぼを1つ挟んだその裏にある。
家の前の道は狭いから、
「ここでいいです」と言った気がする。
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たぶん「ありがとうございました。また明日」と言って、
車を降りた。
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じゃんけんで勝ち抜いたから来れたけど、
次は、まだ行っていない子が優先だったと思う。
だから、もう行けることはないんだろうな、と思っていた。
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それでも、1回行けてよかったと思った。
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でも、コウモリを見たこと、
少し怖くて、楽しかったこと、
帰りの喫茶店の時間。
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幼稚園から小学校のはじめの頃は、
少ししんどかった記憶がある。
だからこそ、
この時期は楽しかったと感じている。
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あの日のことは、今でも残っている。
👉 幼稚園の通学がつらかった話|「今日も始まるな」と思っていた朝の記憶
あの頃は、正直しんどい時間でした。
ここから少しずつ、変わっていきます。

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